新型コロナの終息は、現在のところ有効なワクチンが開発されることが鍵になると考えられます。
(免疫ができるか怪しいという議論もあるが、大流行したイタリアは実際に新規感染者が減っている)
とりあえずのワクチンは年末くらいに完成しそうに思えますが、効果や、特に安全性が検証できるのは当分先でしょう。
ところで日本では、子宮頸がんワクチンが大きな問題になっています。
リンクの厚生省のページによると、毎年日本で9000人の方が罹患して2700人が亡くなっているらしいのですが、ワクチン接種で半分の人を救うことができると期待されてますね。
WHOや多くの先進国では公的接種されているらしいですが、日本では100万回に1回の割合で生じる怖れのあるアナフィラキシーや、430万回に1回の割合で生じることが疑われるギラン・バレー症候群、急性散在性脳髄炎などにより集団訴訟が起きて、接種の推奨を積極的にしないことになりました(wiki)。
ちなみにこのページによると、平成27年の15才の女性人口は58万人で前後も似たような数です。
これによって接種率が70%から1%に下がり、WHOから名指しで非難される事態に陥っているようです。
ワクチン接種に限らず、薬でも食品でも副作用や予想できない害がある可能性は常に考えられます。
上記の経緯から考えると、
「ちょっとでも危険なものはメリットや確率を度外視して避ける」
という国民性に合わないように思いますが、安全性が保証しようも無い年末とか来年に接種しますか??
日本政府も海外のメーカーに頼み込んでワクチンを確保しているようで、報道を見る限りは「効果や安全性に文句は付けない」という条件が付いてそうですが・・・・。
(普通に証明するのであれば、数年はかかるでしょう。)
従来だと凄く時間がかかっていたワクチン開発が新型コロナで急速に進んでいるのは、mRNAまたはDNAを使った新しい技術だからのようです。
普通は標的の生物のタンパク質を使って開発するが、このページによるとウイルスのタンパク質の設計図のmRNAやDNAを直接人間の細胞に送り込んで、そこでウイルスタンパク質の一部を作らせて免疫を起こさせるらしい。
動物実験では上手くいっているが、人では強い免疫反応を獲得した成功例がほとんど無いようです。
おそらく前例が無いくらい大規模に色々な企業が開発を試みているので、予備試験ではポジティブな結果も出ているそうですし、中には本当に優れたモノもあるでしょう。
しかし、前例がほとんど無い新しい技術では、ヒトにおける安全性なんか短期間で評価するのは絶対に不可能です。
理論上は安全、小規模な予備試験では安全かもしれませんが、それでOKなら子宮頸がんワクチンも含めてみんなOKかと思います。
(430万分の1の確率の副作用を見つけるのに、何例の試験が必要だと思いますか? 何年経てば安全だと確信できますか?)
また、ウイルスの遺伝子の設計図を人体に送り込むって、遺伝子組換え食品がイヤな人はどうやって折り合いを付けるのか?
消化されてから吸収されるので遺伝子情報がほとんど残らないと思われる遺伝子組換え食品の危険性とは、比較になりません。
遺伝子組換えが起きる可能性は低いでしょうが、気持ち悪さの根っこは同じなのでは??
情報が意図的に隠蔽されていれば問題ですが、メリットやデメリット、リスクやコストなどを勘案して、個人で判断する事柄のように思います。
私自身は、大規模接種での効果や副作用に関する情報に納得がいくまで静観するつもりですが・・・。
現時点でも専門分野が違う人間が簡単に予想できる話が、ワクチン接種がかなり行われた後とかに蒸し返されて大騒ぎにならないことを祈ります。
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