真核生物>ディアフォレティケス>SAR>繊毛虫類>ゾウリムシ目>ゾウリムシ科>ゾウリムシ属
小学校などでミジンコやゾウリムシを習った記憶がある人は多いのではないでしょうか? 私はてっきりミジンコと同じような動物の一種だと思っていたのですが、なんとSARのアルベオラータに属しています。アルベオラータの共通祖先は紅藻を取り込んで光合成していたと考えられるので、つまりゾウリムシは元光合成生物です。光合成を止めて細菌などを食べるようになったのが現存のゾウリムシですね。
面白いことにゾウリムシ属には、緑藻のクロレラと共生して光合成を再開したミドリゾウリムシというのが知られています。紅藻ではなく緑藻と共生しているは面白いですね。
陸上植物は緑藻と同じような光合成色素を持っており、紅藻は沿岸の海中に生息するものが多いです。赤色光は水に吸収されやすいので、おそらく赤色をあまり使わない紅藻が有利なのだと想像されます。一方でミドリゾウリムシも淡水ですが水中に暮らすので、やっぱり紅藻と共生すれば良さそうなんですが・・・。
海藻では一般に浅いところでは緑色のものが多く、深くなると鮮やかな赤色のものが生息しています。水は赤色の光などの波長の長い光を吸収しやすく、青色は深くまで届きます。だから海は青いのです。
陸上植物のような緑色の植物は、主に赤や青を吸収して緑色をあまり使いません。だから緑色に見える訳です。一方で水深が深くなると、光合成に使いやすい赤色の光がほとんどとどきません。したがって赤色をあまり使わずに他の波長の光を使う色素構成の藻類が繁栄しやすいと考えられています。つまりゾウリムシの祖先は深いところに居たので紅藻と共生して、ミドリゾウリムシは浅いところで生きるので緑藻のクロレラと共生する・・・・のでしょうか?
私自身はミドリゾウリムシを見たことが無いのですが、実際に生息しているところを見たいものです。
NHK for Schoolに詳細なゾウリムシの紹介動画があります。
<参考にさせていただいたサイト>
wikipedia 「ゾウリムシ」など
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