地震予知の不思議

Ph.Dコラム

子供の頃に、「30年以内に関東大震災が来る確率は80%以上」と聞いた記憶があります。30年以上経ちますが、もちろん発生していません。最近は南海トラフ地震の確率が上がったという報道も見ましたが、不思議なのは誰も「今まで予知が的中した確率」を気にしないことです。的中した例を私は知らないのですが、もし本当に的中したことが無いのであれば、「70%から70~80%に上昇した」という発表が科学的に正しいのか疑問です。特に南海トラフ地震は、映像的にはリアルっぽいシミュレーションまで提示されていますが・・・。実際の地震で正しさを証明されたことがあるのでしょうか?

どれくらい正しいかを検証することは、実際に地震が起きるまで不可能でしょう。「現状我々が把握できている知識の中では正しい」のかもしれませんが、把握できている量が非常に乏しい可能性の方が高そうに思えます。

予知は主に過去の地震のパターンと「活断層」を元に行われている印象ですが、どうやら日本は活断層だらけのようですし、それが本当に地震につながるかどうかも怪しいと感じます。活断層があるから地震が起こるのか? それとも地震が生じたから活断層ができたのか? 因果関係も素人の私には良く判りません。(この辺りは詳しい人にご教授いただけると幸いです。)

東京大学の名誉教授であるロバート・ゲラー教授という人が予知が不可能であるとおっしゃっていますが・・・。昨今の地震を見ていても、私には「地震予知は不可能で、日本のどこでも突然巨大地震発生する」がもっとも正しいように感じられます。しかも「地震が起こったときにどこに逃げるべきか?」「何をするべきか?」というのは、南海トラフでも他の野良地震でも変わらないのではないでしょうか?

 

結局は最低限の備えをしつつ、地震が来ないように祈るくらいしか私にはできそうにありません。

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