Ph.Dコラム 推測することの重要性1 現代は情報化社会です。私が改めて指摘するまでもなく、当たり前ですよね。ググればほとんどの情報は手に入ります。それが当たり前の世界で、勝敗や成否を分けるポイントは何でしょうか?戦国時代を想像してみてください。織田信長は桶狭間で今川軍に奇襲をか... 2018.12.25 Ph.Dコラムアイデアの見つけ方
防御と共生の進化 防御と共生の進化 2 〜コケ研究の利点1〜 ちなみに私は無知で不勉強だったので、フタバネを始める前は「植物は大きく分けて単子葉植物と双子葉植物に分かれる」などと思っていました。だから双子葉植物のモデルであるシロイヌナズナと、単子葉植物のモデル(?)であるイネの研究基盤が整備されている... 2018.12.02 防御と共生の進化
Ph.Dコラム 推測することの重要性2 ググれば膨大な情報が出てくる現代社会において、「知っていること」はそれほど重要ではありません。真偽の定かではない膨大な情報の中から重要なものを拾い上げて、それらを組み合わせて、ネットには書かれていない新しいアイデア・概念を産み出す技術が大切... 2018.12.31 Ph.Dコラムアイデアの見つけ方
旅行記 エジプト訪問記〜1〜 先週末からエジプトで開催された国際シンポジウムに、keynote speakerとして招待されて出張していました。その顛末を書きます。今年の3月くらいに、学術振興会(JSPS)から打診を受けました。私は研究者として区切りを付けるつもりなので... 2018.11.26 旅行記
旅行記 エジプト訪問記〜2〜 エジプト行きの飛行機は、予想外の各駅停車でした!14時間の飛行機滞在の後で朝6時に無事にアブダビに到着したのですが、ここで思わぬミスに気が付きます。事前に「エジプトのお金は、カイロ空港で両替すると良いですよ」とアドバイスされていたので、日本... 2018.11.28 旅行記
旅行記 エジプト訪問記〜3〜 初日 飛行機を乗り継いでようやくエジプトに到着しました。ヘロヘロになりながらwelcome dinnerを終えて宿にたどり着いて寝ました。朝早くに目覚めてホテルの中を散歩したのですが、涼しくて快適です。ホテルには緑が多いのですが、もちろん乾燥地な... 2018.12.01 旅行記
防御と共生の進化 防御と共生の進化 3 〜コケ研究の利点2〜 ヒメツリガネゴケの研究は90年代には開始されており、早くからモデルコケ植物としての確固たる地位を築いていました。もちろんコケ植物の進化的な重要性もありますが、最近まで不可能だった遺伝子を狙い撃ちで破壊するジーンターゲッティングが可能だったこ... 2018.12.04 防御と共生の進化
旅行記 エジプト訪問記〜4〜 ハエ 初めてのアフリカ訪問で、出発前に懸念していたことの1つに虫が媒介する伝染病があります。以前に友人(ポッチャリ体型)がマラリアにかかったのですが、再会した時は完治してから半年以上経っていたにもかかわらず、ガリガリに痩せていて衝撃を受けました。... 2018.12.03 旅行記
防御と共生の進化 防御と共生の進化 4 さて、フタバネゼニゴケ(Marchantia paleacea subsp. diptera)の話に戻ります。近縁のゼニゴケ(Marchantia polymorpha)は大量の胞子を作るので、それを使って低頻度でしか起こらないジーンターゲ... 2018.12.10 防御と共生の進化
旅行記 エジプト訪問記〜5〜 自分の発表 学会2日目、自分の発表がある日です。私はこれまで何度か海外で口頭発表をしたことがあるのですが、もの凄く苦労してきました。もともとは日本語の口頭発表も苦手だったのですが・・・。昨年にドイツのMax Planck研究所で発表の機会を頂いたのです... 2018.12.06 旅行記
旅行記 エジプト訪問記〜6〜 ナイル川 自分の発表が終わったので、後は楽しむだけです?学会の翌日の早朝から、ルクソールのツアーに参加してきました。もちろんヨーロッパなどの他の参加者と交流を深めるための、純粋な業務としてですよ!?上のgoogle写真の右上がハルガダ、真ん中の矢印が... 2018.12.11 旅行記
防御と共生の進化 防御と共生の進化 5 フタバネゼニゴケは、期待したとおりAM菌共生とキチン防御応答の能力を備えていました。それではCERK1を持っているのでしょうか?当然ながら誰もゲノム配列を調べたことが無い生物なので、自分で明らかにするしかありません。そこで東京農工大学におら... 2018.12.13 防御と共生の進化
旅行記 エジプト訪問記〜7〜ルクソール 学会で参加者同士の親睦を深める業務で、ルクソールのカルナック神殿を訪問しました。カルナック神殿は3000年前くらいに立てられたそうで、ガイドをしてくれたカイロ大学の教授のお話を聞いていると、なんとスフィンクスが2-30体も配置されているそう... 2018.12.17 旅行記
防御と共生の進化 防御と共生の進化 6 フタバネゼニゴケは1コピーのCERK1遺伝子を保持していました。マメ科植物の研究で見つけた共生応答の起動に重要なYAQ/YAR配列(植物の敵と味方 〜承〜、〜転〜 3)の有無を調べてみると、このフタバネゼニゴケのMpaCERK1に見事に保存... 2018.12.29 防御と共生の進化
旅行記 エジプト訪問記〜8〜ピラミッド エジプトでギザのピラミッドを観光してきました。「ただの石作りの山でしょ?」としか思っていなかったのですが、実際は凄まじいスケールで迫力があります。 2018.12.18 旅行記
自分の研究紹介 大学院研究の概要 根粒菌共生はマメ科植物でのみ成立しますが、その理由としては 非マメ科植物に共生に必須の遺伝子がそもそも存在しない 遺伝子は持っていても、根粒で発現させることができないという2つのパターンが考えられます。私達は2のパターンについて研究を行いま... 2018.06.06 自分の研究紹介
旅行記 エジプト訪問記〜9〜end ピラミッド観光の後は、行きと同じように中国経由で日本に帰り着きました。初のエジプトどころか、初アフリカ、初イスラムだったので、色々なものに驚かされましたし、考えさせられました。1. 賄賂(わいろ)という概念日本以外の国だと普通だという話はよ... 2018.12.22 旅行記
防御と共生の進化 防御と共生の進化 7 end フタバネゼニゴケに胞子を形成させることができません。そして胞子が無いと、フタバネゼニゴケが持っているCERK1を破壊することができません。このプロジェクトのゴールが「コケのCERK1に防御と共生の二重機能が保持されているか?」なので、CER... 2019.02.04 防御と共生の進化
植物の敵と味方 植物の敵と味方 〜序〜 1 根粒菌共生の概要での解説しましたが、根粒菌が共生するマメ科植物は窒素栄養の乏しい土壌でも旺盛に生育できます。また陸上植物の大部分が共生するアーバスキュラー菌根菌(AM菌)は、土壌中からリン酸などの無機養分を集めて宿主に供給します。したがって... 2018.11.05 植物の敵と味方
植物の敵と味方 植物の敵と味方 〜序〜 2 そもそも植物はどのように病原菌を排除しているのでしょうか? 植物というと病気に弱いイメージをお持ちの方が多いと思いますが、実は病気を起こせる微生物というのは相当なエリートです。ある植物に対しては病気を起こせる微生物も、違う種や品種には感染で... 2018.11.06 植物の敵と味方